鬱展開なのに惹きつけられる本
鬱展開な話って後味が悪かったり、胸糞が悪くなったりしますよね。
だからなのかとても印象深く、時には一種の教訓として自分の一部となっていく物語も多いです。
そんな鬱展開の小説を紹介していきたいと思います。
1.私の消滅
まずは、中村文則著「男を待ち受けるのは、狂気か救済か。
- 作者: 中村文則
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2016/06/18
- メディア: 単行本
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こちらがその本です。見るからにおどろおどろしいですね。
Google booksでの商品紹介の
「このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない。不気味な文章で始まる手記―これを読む男を待ち受けるのは、狂気か救済か。」
の一文目がとても衝撃的であり、またこの本の内容を正確に表しています。
物語が後半に進むにつれて明らかになる事実、衝撃の結末など、ミステリー好きには特にオススメです。
また、宮崎勤の女児殺害事件など、現実にあった事件に対する考察の場面もあり、とても生々しい印象を受けます。
2.向日葵の咲かない夏
これは「カラスの親指」などでお馴染みの道尾秀介の本です。ご存知の方も多いのではないでしょうか。
- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/07/29
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 164回
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こちらは、死んだ友人が蜘蛛として蘇る、というファンタジー風な物語に見えますが、読み進めていくうちに何やら不穏な動きが出てきます。
なんとなく察しつつも物語は進んで行き、そして最後の文で救いようのなさ
をひしひしと感じる、そんな文です。
登場人物視点からはバッドエンドではないので、鬱展開初心者にはオススメです。
何とも言えない後味の悪さを楽しんで下さい。
3.殺人鬼ー覚醒編
最後は、「Another」などで有名な綾辻行人の本です。
この本はかなり過激な場面があるので、グロテスクな表現に耐性のある方のみお読み下さい。
- 作者: 綾辻行人
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/08/25
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 14回
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表紙からしてホラーです。
内容としては、ほぼはぼホラーで、登場人物はひたすら理不尽な目にあい続けます。
そして、先程も書いた通り、これでもかってほどにグロテスクです。
そのグロテスクさは後書きでも言及されるほどです。
しかし、その表現の裏に隠された謎に気がついた時、たまらず再読してしまう本です。
綾辻さんが元々ミステリ作家ということもあり、謎に気がついたときの爽快感は大きいです。
最後に
鬱展開の小説、いかがだったでしょうか。
敬遠しがちな鬱展開の物語ですが、メッセージ性の強いものも多いです。
また、自分だったらと思うと鳥肌が立つものばかりですが、小説だからと割り切って、現実では出来ないような体験に浸るのも一興だと思います。
是非読んで、どこかどんよりした気分になってください。
ここまで読んで下さりありがとうございました。